
植物と健康の繋がり

近年、植物と健康についての科学的証明が進んでいます。
いつまでも「健康で過ごしたい」誰もが願うことです。
それは、植物の力を借りて叶えられます。

1 ストレスと不安を取り除く
室内の植物との積極的な触る、匂いを嗅ぐなどは、生理学的・心理学的にストレスを軽減するといいます。
さらに、鉢植え用の土さえも日々のストレスや不安に対処する助けになります。
土には「アウトドアフィンズ」と呼ばれる微生物が含まれており、これが"自然の抗うつ剤"として機能するからです。
この微生物によってサイトカインが放出されるため気分が高まり、さらに脳はセロトニンをつくります。そのため、土の近くにいるだけで心身を元気づけます。

2 空気洗浄をしてくれる植物たち
室内の空気は屋外よりも汚くなりやすいです。アスベスト、カビ、ラドン、ホルムアルデヒド、ベンゼン、一酸化炭素などが代表的な汚染物質です。
こうした微細粒子に触れることでドライアイ、頭痛、ときには喘息にかかる可能性もあります。
NASAの実験によれば、スパティフィラム属やセイヨウキヅタなどの植物は汚れた空気をきれいにします。
これらの植物は根や葉で汚染物質を吸収し、フィトケミカル(植物が作り出す化学物質のこと)が、カビの胞子やバクテリアも抑制します。
植物のある部屋では、植物のまったくない部屋に比べて、カビやバクテリアが最大60%少なくなるという研究結果もあます。

3 植物の加湿効果
植物の蒸散作用により水分を放散し快適な湿度にします。
室内の相対湿度が乾燥状態の30%前後になると、目・鼻・喉などの粘膜に影響がし始めます。風邪や乾燥肌の原因に直結し、逆に60%以上の相対湿度はカビやダニが発生しやすくなり、アレルギー障害を引き起こしやすくなる事がわかっています。しかし、植物を置きことによって防ぐことが出来ます。
植物は葉面から蒸散する水分が、夏は気化によって熱を奪うことにより気温上昇を抑えたり、冬は熱を放出して気温の低下を防ぎます。これを『スプリンクラー効果』といいます。

4 植物が認知スキルを高める!
視界のなかの緑(植物)が占める割合のことを「緑視率」と言います。「緑視率が10~15%のときに人のパフォーマンスが最も向上した」そうです。
豊橋科学技術大学名誉教授の松本博氏と長崎大学准教授の源城かほり氏の研究から判明しました。
テキサスA&M大学の研究によれば、植物や花を職場に置くと、認知能力や問題解決能力が著しく向上するといいます。また、エクスター大学の研究者たちは、室内の植物は、 集中力と生産性を向上させ、職場におけるスタッフのウェルビーイングを47%向上させることを発見しています。記憶力も最大20%上がるといいます。緑をオフィスに置くことで仕事のパフォーマンスが向上します。
GoogleやApple、Amazonといった多くの世界的企業も、働く人のストレス解消やモチベーションアップを目的に、オフィス空間に植物を取り入れています。

5 植物のヒーリング効果
植物の近くにいることで、リラックスでき、傷が早く治ります。カンザス州立大学の研究者たちは植物や花を、『外科手術を受けた患者にとって、体を傷つけず、安価で、効果的な補助治療薬』として薦めているほどです。
第二次世界大戦後のアメリカでは、戦争で傷ついた人々のリハビリテーションとして園芸(=植物と触れ合ったり植物を育てたりすること)が取り入れられました。現在では世界各国で園芸に関する協会が設立されたり、メンタルケアや子どもたちの教育などを目的とした『園芸療法』が行なわれたり、テキサスA&M大学の研究者は、『園芸療法』が医療施設で過ごす患者たちに有効であると提案しています。

6 植物が副交感神経を活性化させてくれる!
森林や公園など樹木が多く生えている場所にいると、心が穏やかになったり気分がすがすがしくなったりしますよね。その理由のひとつは、植物が発する物質『フィトンチッド』にあります。
このフィトンチッド、もともとは植物自身が害虫などの外敵から身を守るために発散させている物質です。
近年のさまざまな研究で、『フィトンチッド』は人間にもいい影響を与えてくれることが明らかになっています。
具体的には、「副交感神経を活性化させてリラックス効果をもたらす」「ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌量を減少させる」などです。
